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漆黒秘話4を読んでの二次創作
漆黒秘話4を読んであれこれ考えたらこうなりました。
ゾディアーク召喚後のヒュトロダエウスとエメトセルクのお話。
あの人は出てきません。妄想捏造てんこ盛りです。
約8000字。長いししんどい話です。
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その魂に捧げられしもの


 
終末の災厄は14人委員会によって召喚されたゾディアークの力で退けられ、その時の彼らは確かに英雄だった。
そして人々はゾディアークの信徒となった14人委員会の下で、世界の復興のために働き始めていた。

「エメトセルク、ちょっといいかい?」
その日もまたいつものように、ヒュトロダエウスがいくつかの資料を抱えながら、エメトセルクの執務室にやってきた。
「どうした?」
周辺地域の調査結果を図面に書き込む作業を続けながら、エメトセルクは聞き返した。
「依頼されていた南西部の調査が完了したよ。ひどい有様だ。土壌のエーテルは枯渇し、水脈を流れる水も汚染がひどくてとても生物が育つような環境じゃない」
「やはりどこも同じか」
エメトセルクはため息をつきながら筆記具を手放し、椅子の背もたれにぐいと体を預けた。
災厄が去ったとはいえ、その被害はあまりにも大きかった。荒れ果てた土地と乱れたエーテルによってもたらされる異常気象で復興は遅々として進まなかった。荒れた土地に作物は育たず、なけなしのエーテルをかき集めて建物を作ってもすぐに地盤がやられて崩壊してしまう。
「エーテルの乱れを正し、世界を再生させなければ再び安定した環境を作ることは難しい。ラハブレアの爺さんの言ったとおりだな」
「本当にまたゾディアークの力を使うつもりなのかい?」
ゾディアークの力ですべてを解決しようとする14人委員会の考えに、ヒュトロダエウスは疑問を抱いていた。
「それしか方法がないのなら、仕方がない。迫りくる災厄は去ったとはいえ、このままではすべてのエーテルが枯渇して緩慢な死を迎えるだけだ」
「でも半数は犠牲になるんだろう…?」
自分たちはすでに多くの同胞を失っているのだ。犠牲の上に犠牲を重ねて、それは本当に正しい選択なのだろうか。
「厳しい選択だというのはわかっている。だから私たちは強制するつもりはない。一つの選択肢として皆の前に示すだけだ。賛成か反対か、各々が答えを示してくれればいい。半数が賛成しなければ、そもそも術が成立しないのだから」
「キミは…それでいいのかい?」
ヒュトロダエウスはエメトセルクの眼をじっと見つめて訊いてくる。それが痛みを伴う選択であることを、14人委員会もわかっていないわけではない。
「わかっているさ。本当は、誰も犠牲にならないことが一番だ。でもすべてを救うことがどうやってもできないのなら、なるべくましな道を、選ぶしかない。私たちの知識も魔法も万能ではないんだ。あの災厄は、すべてにおいて理想的な解決を目指そうとする私たちの傲慢さへの、罰だったのかもしれないさ」

言いながら整理していた書類をまとめ終わると、エメトセルクは立ち上がった。
「どこへ行くんだい?」
問いかけられて、エメトセルクは一瞬、ふと目をそらした。答えるべきか、わずかながら迷いがあった。
「…川を見に行く」

川とは、冥界に流れているとされる川、ステュクスのことだ。冥界に愛されているエメトセルクは、本来ならば見ることも触れることもかなわないはずのその流れを、感じ取ることができる。それどころか、その流れの中にある力を、己の身体の中に呼び込むことができる。
その能力が何を意味するのか、ヒュトロダエウスは測りかねていた。肉体を変異させてしまうほどの大きな力を自分の中に取り込むことが、彼にとって害になりはしないかと少しばかり心配もしていた。初めてその姿を目にしたときは、本当に大丈夫なのかと何度も何度も聞いてしまいには呆れられた程だ。
「どうしてついてくるんだ?」
「心配なんだよ」
「大丈夫だといつも言っているだろう。あれには何も害はないんだ」
そう言いつつも、エメトセルクはいつも川を見るときは人目につかない場所を選んでいた。いくら害がないとはいえ、異形の姿を見れば人は驚くし、騒ぎになって欲しくはない。
人気のない静かな場所にたどり着くと、エメトセルクはふぅと盛大なため息を一つついて、静かに精神を集中させた。
周囲のエーテルの流れが一瞬大きく揺らぎ、エメトセルクの周囲にぼんやりと靄のように冥界の入り口の扉が開かれる。冥界の、すべてを吸い込むような闇の中から、ぞわりと溢れ出した力が一気に濁流のようにエメトセルクの身体の中へと流れ込む。
彼の身体の輪郭がぼやけ、異形のものへと姿を変えていく。それ自体はもう何度も見てきた光景だ。彼はいつもそうやって冥界の力を取り込んでは、冥界に還ることを拒んでさまよう魂を冥界に還す“仕事”をしていた。災厄が起きてからというもの、未練を残して死んだ者も多いから必然的に彼の仕事の量も増えていた。
しかし、今回はー、
常ならば何の滞りもなく、見た目の恐ろしさとは裏腹に静かに終えられるはずのその短い変異の間に、彼が一瞬だけわずかに身じろいだのをヒュトロダエウスは見逃さなかった。
何かが違う。
見誤ってはならないと、ヒュトロダエウスは必死に目を凝らした。物理的な視覚ではなく、彼特有の“視る”力で、大切な友人の身に起きていることが何であるかを探ろうとした。
莫大な量のエーテルを抱え、眩しく輝く魂。優しく、穏やかで、不器用ながら面倒見がよくて、真面目で几帳面で仕事熱心な、そんな彼を構成するエーテルは力強い輝きを放ちながら緩やかに揺らめいている。だが、その輝きの中にわずかではあるがはっきりと異質な影が混じっていた。
「・・ハーデス!」
思わず声を上げてしまい、ヒュトロダエウスは慌てて口を押える。声を上げたところで、冥界の力の中にある彼にそれが届くかどうかは分からないし、何よりも、余計なことをして彼の集中が途切れてしまうと、戻って来られない可能性がある。はたしてその声が聞こえたのかどうかは分からないが、ほどなくしてエメトセルクは冥界との接触を終え、普段通りの姿に戻って振り返った。
「…なんだ、いきなり名前を呼んだりして」
やや不機嫌そうな声。どうやら聞こえていたらしい。集中しているところを邪魔されたので少し怒っているようだった。
「キミの魂に、変なものが混じっているよ」
「…ああ、そのことか」
やれやれ面倒だと大きくため息をつきながら、エメトセルクは説明を始めた。
ゾディアークを召喚したことにより、召喚者たちはゾディアークの力に染められた存在となった。ゆえにその魂は不滅なるものとなり、肉体が滅びても冥界に還ることはなく現世にとどまることになる。
「私たちが呼び降ろした神、ゾディアークの意思だ。それを永遠のものとするため、私たちの魂もまた永遠となった」
「でも、それは…」
神を降ろすことにより、召喚者がなにがしかの影響を受けることは予測されていた。しかし他に前例があるわけでもなく、実際にどのようなことが起こるのか正確にわかっているわけではない。
「別に心配することはないさ。私たちの自我や知性が失われたわけじゃない。すべてはこの星を守るための選択だ」
「でも、キミ自身に変化が起きているんだろう?」
「何も変わらないさ、昨日も今日も明日も、今だって普通に話しているし普通に仕事をしているだろう。何が不満なんだ?」
少し苛立ったように、エメトセルクの口調が荒くなる。
「さっきも、おかしかったよね?冥界の力に触れて、何を見たの?」
問い詰めるヒュトロダエウスに、エメトセルクはふいと目をそらして答えた。
「何も見ていない。いつも通り魂を還しただけだ」
「嘘だ。何かを見たか聞いたか、一瞬だけとはいえキミが動揺するのをちゃんと見ていたよ」
なおも食い下がるヒュトロダエウスに、エメトセルクはため息をつきながら首を振る。
「何もない。前にも言ったがあれは冥界を繋ぐために一時的に身体を貸しているだけで、還っていく魂の声が聞こえるとか、還っていった者たちの姿が見えるとか、そういうことはないんだ。そういう勘違いをしているやつが沢山いるが、違うんだ。死者の声を聴くことなどできないし、あの中の魂はもうエーテルに還ってしまっているから、記憶も何も残っていない、ただエーテルの流れが、そこにあるだけだ」
それは決して恐ろしいものではないのだと、エメトセルクは何度も言っていた。だから身体を貸しても、それを奪われたりすることはないし、ただ静かに通り過ぎていくだけで何か傷跡を残していくわけでもない。現世への執着を示すような、誰かの幸せを願うような祈りや、あるいは呪いの言葉や怨嗟の声が聞こえるようなことは全くないのだと。
「だったらどうして…」
「知らん。見間違いだろう」
エメトセルクはこれ以上は無駄だとばかりに足早に歩き始めた。
結局、その時何があったのかを聞き出すことはできないままいくばくかの日数が過ぎていき、14人委員会が決めた方針に従い、星を再生させるために半数の命がゾディアークに捧げられた。

 
エーテルの流れが整えられたことで、天からは穏やかな光が注ぎ、土地は生命力を取り戻し、水は新たな命をはぐくみ、風は豊かな実りを運んでくるようになった。
集落は少しずつ活気を取り戻し、徐々に人の数が増えていった。そうするなかで人々の心は、誰も気づかないままに少しずつ変わり始めていた。

 
「エメトセルク、失礼するよ」
この日もまた、ヒュトロダエウスはエメトセルクの部屋にやって来ていた。多忙なせいでエメトセルクは最近全く外に出てこない。放っておくと友人であるヒュトロダエウスにさえ、会おうともしない。向こうが全く連絡を取ろうとしないので、ヒュトロダエウスはお節介だと言われながらもたびたび彼の部屋に押しかけて休憩用の茶菓子を持ち込んだり、他愛のない世間話をしにきたりしていた。
一方のエメトセルクは、ヒュトロダエウスの来訪に顔を上げることもなく、周辺のエーテル濃度の変化と気候の変動の記録を照合するための調査資料と格闘を続けていた。
「せっかく友人が訪ねてきたのに、せめて顔ぐらい上げなよ」
真面目なのはわかってるけどね、と笑いながらヒュトロダエウスはエメトセルクの目の前に持ってきた焼き菓子を差し出す。それを受け取りながらようやく顔を上げて、エメトセルクは少しだけ微笑んだ。
しかしその微笑はしばらくして暗い表情に置き換わる。二度にわたる犠牲で、大切な友人を失った者も多数いる。お前は失わなくて良かったな、と嘲る声がどこからともなく聞こえてくるのだ。

「エメトセルク、新しい議事堂の建設を巡ってまた議論が紛糾しているよ。14人委員会とは別の、新しい委員会がもう立ち上がっているみたいだね」
ヒュトロダエウスは街頭で配られていた新しい委員会の結成を知らせるチラシをエメトセルクに見せながら言った。
「ゾディアークの力が大きすぎて危険だから、枷となるものを作り出すだって?ゾディアークの力で世界は救われたというのに、恩知らずにも程があるな」
エメトセルクはチラシを一瞥すると、さして興味もなさそうにすぐに元の資料へと視線を戻した。
「だけどキミたち14人委員会が必ずいつも正しい選択をできるとは限らない、重要なのはそこだと思うよ」
「ヒュトロダエウス、お前まで私たちを疑うのか?」
「疑ってるんじゃない。でも絶対に間違わないなんて保証はできないだろう?」
「そのためにいつも議論をしているんじゃないか。委員会や議事堂を増やしたって手間が増えるだけで解決が遠くなるだけだぞ」
14人委員会にはすべてを取り戻すという強い使命感があった。今のままではエーテルが不足しているためすべてを取り戻すことはできないが、もっと星が豊かになればその時にゾディアークに命をささげて、かつて犠牲になった同胞たちを復活させることができる。
「くだらない話をしに来ただけなら、もう帰ってくれ。私はまだやることがあるんだ」
エメトセルクは突き放すようにそう言うと、椅子から立ち上がって部屋を出て行った。
「ついてくるな」
「い・や・だ・ね。キミは最近ワタシを避けようとすることが多いよね。何か隠し事をしているだろう?」
「・・・。」
意地でもついていくぞというヒュトロダエウスの態度に無駄だと悟ったのか、エメトセルクは黙って歩き続けた。
たどり着いた先は以前も来たことがある、あの川のある場所だ。
「邪魔をするなよ」
仮面の向こうからでもわかるきつい目で睨まれて、ヒュトロダエウスは少し肩をすくめてこくりと頷いた。
いつものように、冥界の力を取り込んで彼の身体が変化を遂げる。今回は意図的なのか、彼が動揺するような様子は全くなかった。ただ静かにそれは彼の身体の中を通り、現世のエーテルの間でわずかな揺蕩う時間を過ごした後、何事も無く静かに冥界へと還っていった。
だが、その冥界とのやり取りを終えて一つ深呼吸をして、振り返ったエメトセルクの顔色が、明らかに悪かった。仮面の向こうの顔がはっきりわかるはずもないが、どう見てもおかしかった。
「エメトセルク!どうしたんだ!!」
ヒュトロダエウスは慌てて駆け寄り、エメトセルクの顔を覗き込む。
「大したことはない。ちょっと気分が悪いだけだ」
苦しげに眉を寄せ、吐き気を催したのか口元に手を当ててうつむきながら、エメトセルクはよろよろと歩き始めた。
「何もないわけないだろう!頼むからちゃんと話してくれ!」
ふらつくエメトセルクの身体を支えてやりながら、ヒュトロダエウスは周囲の視線から彼をかばうように気遣いつつ、元の部屋まで連れて戻った。

 
「ねぇ、何がそんなにキミを苦しませているの?」
部屋で暖かい紅茶を入れてやり、しばらく休んでエメトセルクの様子が少し落ち着いてからヒュトロダエウスは再び話を切り出した。
「…幻覚が、見えるんだ」
「幻覚?」
身を焼かれ悶え苦しむ者の声。
家族を失い嘆き悲しむ者の声。
獣に噛み千切られ、建物に圧し潰され、あるいは濁流にのまれて苦痛にのたうちながら死んでいった者たちの、絶望と、後悔と、抗うことのできない死への恐怖と、生を渇望して喘ぐような身を引き裂くような痛みを伴う叫び声が。
「待って、それは幻覚ではなくて…」
それはまさにあの災厄が訪れたときに、彼らの目の前に広がっていた光景ではないか。つまり彼は死にゆく魂たちの嘆きの声を全部聞いてしまったのではないのか。
「幻覚だ!幻覚に決まっている!」
エメトセルクはヒュトロダエウスの言葉を遮るようにして、強い口調で否定した。
あんな恐ろしい苦痛と嘆きの声が冥界のエーテルの中にあるはずはない。あんな荒れ狂うような怒りと悲しみと、すべての運命を呪うかのようなどす黒い怨念のような感情を犠牲になった同胞たちが抱いているはずがない。
還っていく魂たちはみな美しく、純粋で、穏やかな気持ちのままに旅立っていったはずだ。実際、彼がこれまで触れてきた冥界のエーテルは優しさや慈しみのような暖かく心地よい感情を残すことはあっても、苦痛や悲しみなどの負の感情を残していくことは一度もなかった。あの終末が訪れるときまでは。だから彼は冥界のエーテルが害をなすものではないと確信していたし、それに身を預けることを恐ろしいとも思わなかった。
世界は美しく、輝きに満ちたものであり、生命のエーテルは根源的に穏やかな感情で満ちていると信じていた。
「…情けない話だ。きっと私自身が死の恐怖にやられてしまっているから、そんなおかしなものが見えてしまうんだろう」
エメトセルクは両手で自分の顔を覆って呻くようにそう言った。冥界のエーテルは言葉を語らない、もしそこに何かのメッセージのようなものを感じるとすれば、それは視る者の感情や願望を映し出したものにすぎない。自分が視たのはあくまでも自分の絶望であり恐怖であり、苦痛なのだ。
「いや、そんなのおかしいじゃないか、不滅になったはずのキミが死の恐怖にやられるだなんて…」
ヒュトロダエウスの指摘に、エメトセルクは少し戸惑うように視線を泳がせた後、呟くように言った。
「ああ、そうだな、死ではなくて消滅への恐怖かもしれない。私が私でなくなる、そういうことへの恐怖があるんだ」
この時ヒュトロダエウスの眼には、視えていた。エメトセルクの魂を構成するエーテルが大きく揺らぎ、強風に煽られた蝋燭の炎のようにわなわなと震えて一瞬弱まった後また再び強く輝き始める様子が。彼のエーテルを乱れさせている原因はその輝きの中で暴れ回っている異質な影、すなわちゾディアークの意思だ。
「違う。それは、キミのせいじゃない。キミの中にある、ゾディアークの意思がそうさせているんだ」
「違わない。これは、私の、私自身の弱さの問題なんだ」
どうあっても自分の弱さの問題だと結論付けようとするエメトセルクに、ヒュトロダエウスは根気強くキミのせいではないと言い諭そうとしたが、エメトセルクは頑として、ヒュトロダエウスの言葉を受け入れなかった。
「…すまないが、もう放っておいてくれないか。私は疲れているんだ。少し休ませてくれ」
会話は平行線のまま、エメトセルクは心底疲れた様子でヒュトロダエウスに背を向け、もう行けと振り払うように手を振った。

その日から、ヒュトロダエウスはゾディアークのイデアを徹底的に調べ上げ、それに対抗するイデア、すなわちハイデリンのイデアを作り上げた。無論それを顕現するためには膨大な量のエーテルが必要になるためヒュトロダエウス一人の力ではどうしようもない。彼は街頭に立ち、ゾディアークの危険性を説き、ハイデリンを呼びおろすための協力者を募った。
ヒュトロダエウスが親友のエメトセルクを裏切ったとまことしやかに噂が立った。ヒュトロダエウスがエメトセルクの部屋を訪ねることはなくなり、エメトセルクもヒュトロダエウスに敢えて何かを語ろうとはしなかった。
いくらかの月日が流れ、ついにハイデリンが召喚された。神と神が争い、ゾディアークは月に封印され、世界は14に分断された。

ハイデリンの召喚で犠牲になった者の中には、ヒュトロダエウスも含まれていた。後日、彼の遺品の中にあった一通の手紙が、エメトセルクのもとに届けられた。

親愛なる友へ
 ハーデス、キミと知り合ってから、随分と長い年月が経ったね。キミがエメトセルクになって、終末の災厄があって、本当に、色んなことがあって、寿命が長いのもいいことばかりじゃないと思うようになったよ。
 さて、ハイデリンの召喚が叶わなかったら、私はこの手紙を処分するつもりでいるから、キミがこの手紙を読んでいるということはきっと、ワタシはもうこの世界にはいないのだろうね。
 もう知っていると思うけれど、ハイデリンのイデアを創造したのはワタシだ。ゾディアークの力に対抗するため、沢山の人の協力を得てようやく作り上げたんだ。世界を救ってくれた神を排除しようとするなんて、ワタシはとんでもない極悪人だね。
 そう、でもワタシは、どんなことをしてでも救いたい魂があったんだ。ワタシと同じ力を持つキミならわかると思う。とても美しくて、きれいな優しい心を持つ魂が、ゾディアークの力に捕らわれて苦しんでいた。だからワタシは、ゾディアークの力を排して、その魂の輝きを守りたかった。キミがいつも言っているこの星を守るためなんかじゃない、実に身勝手な理由だね。全く、ワタシは極悪人だ。
 こんな形でお別れをすることになって、本当に申し訳なく思っているよ。できれば最後までキミと一緒にいて、見守っていたかったんだ。でもハイデリンの召喚に失敗するわけにはいかないからね、だからワタシは自分の命を捧げることにしたよ。きっとキミは怒っているだろうね。だからこれはワタシの我儘だけれど、許してくれなくてもいいから、覚えていて欲しい。私は心からキミを大切に、愛おしく思っているよ。

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漆黒秘話を読んで、冥界に愛されてるとか魂を還すとかそういうことについて考えていたらこんな感じになりました。捏造設定も甚だしいですが。
こう考えたら彼が水晶公を撃った理由がわかるような気がしませんか。
命を捧げるというのをね、美談のように語るのは違うと思うんですよ。
いや、うん、こういう辛い話じゃなくてね。
もっとこう、エメトセルクが幸せな話とかエロい話とかが見たいんですけどね。(←え?)
エロい話とかが欲しいんですけどね!(←二度も言うな)
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